その頃 ちょうど新型コロナの流行病が治まりつつありました
手が楽器ハンドフルート演奏技術が2オクターブを越えるあたりまで鳴るようになり「さー好きな曲をいっぱい吹いてハンドフルートをより多くの人に知ってもらおう!」とヤル気満々だった
ところが気持ちとは裏腹に演奏続けて3曲も吹く頃になると音がかすれたりひっくり返ったり最悪まったく鳴らなくなる
これでは音楽の演奏芸と言うより 一発芸 隠し芸 のはんちゅうで自分がイメージしてる理想のパフォーマンスにならない
何回も 何回も 演奏の度に こんながっかり感が大きくなって行った
せめて音が安定して鳴るようになれば。。。
手の吹き口だよなぁー
演奏を続けると 手の疲れ 体調 環境など 色々な要因で手の吹き口が変化する
この小さなちょっとした変化で音が鳴りにくくなるのはわかっていた
2023年はハンドフルートが簡単に吹けるようになる手笛マウスピースの研究開発に没頭していました
ちょうど音が鳴る仕組みが確認できて手笛マウスピースへの期待に胸がワクワクしていた
「ハンドフルートの吹き口の形状を再現できれば音がきっと鳴る!」
そして「みんなにハンドフルートを身近に楽しんで欲しい♪」
この思い願いがすべて それを信じて
開発のはじめ頃は、オカリナ作りを参考に陶器、鼻笛などの木材、型を造ってプラスチックはどうか、、、
色々考えて試行錯誤したが今ひとつシックリこない
音が鳴る気がしないのです
そうだ 3Dプリンターで作るのはどうだろう?
この段階で3Dプリンターの知識や技術はまったくのド素人でしたが~汗
テレビでこんな物(3Dプリンター)があると知ってたぐらい
現物を見たこともない
もちろん作るノウハウなどない状態からのヒラメキだった 笑
3Dプリンターで作れそうな業者をインターネットで調べた
いくつかあるにはあるが依頼するには料金が高すぎる
そもそも音が鳴るかどうかもわからない物だよ
ムリ 無理
3Dデータを作って外部の機械で出力してもらおうと考えネットで探してみると3Dプリンターを工房として貸してくれる業者があった
おーぉ これなら行けるかも
そこで3Dデータづくりを勉強しながら
調べてみると3Dプリンターの購入価格が手頃な価格でも販売されているのがわかった
結局 価格が手ごろで品質も好評の3Dプリンターを買うことにして全部の作業を自力で行おうと決めました
さー本格的なマウスピース製作スタート♪
音が鳴る仕組み吹き口の形を再現、、、
と言ってもどんな形が考えられるのか
いろいろ考え3種類の形状をイメージしたが使いやすさを考慮して握りやすい円形にすると決めた
親指と人差し指で握れるサイズは直径40mm前後 高さは20mmぐらいかなぁー
この中にハンドフルートの音が鳴る仕組みを造り込む
開発目標は まず最低2オクターブ
上手く行ったら特許ものだなぁ〜 (面白い)
自分の両手を組んで音が鳴る吹き口をいろんな角度で撮影して それを参考に3Dデータを作って行った
何回も 何回も データを修正しては2時間掛けてプリンターで出力する作業を繰り返した
そんなある時 ついに音が鳴った!
イメージが現実に成った瞬間だった ヤッター
音程を変えてみると1オクターブは鳴った
最初の試作にしては上出来です
だが これでは演奏に使えない
どうしたら2オクターブが鳴るように出来るのだろうか。。。
今 思い返せばここからが本当に大変だった
マウスピース形状の一部を5mm修正すると音がまったく鳴らなくなるのです
1mmでも音の鳴り方に大きな変化
そこで 0.2mm単位でマウスピースの部分修正を繰り返して目標の2オクターブを目指したのです
いったい何個のマウスピース試作品を出力したのだろうか
気づいたら小さな段ボール箱いっぱいに 笑
こんなチャレンジの甲斐あって
2024年2月 開発目標だった2オクターブが鳴る手笛マウスピースの基本形状が完成し、同月末に特許庁に「手笛マウスピース」として登録申請を行いました
登録査定を無事にパスして
めでたく発明品となりました♪
【シマ吹くろうの心感覚】
感じ思いが願いに
願いがイメージに
イメージが創作力に
創作力が形状に
形状が実用に
実用が普及に
そう ここから普及に一歩一歩