シマ吹くろう心感覚の森

~“ゆらぎ”lifeな快適ブレスで喜びUP! ~

大切な日々の気づき満載ゆらぎlifeで快適アップ話、手を笛の楽器に音楽演奏するパフォーマンス、ハンドフルートが簡単になるマウスピース、など

真夜中の住宅街で奇妙な遭遇

今日は、ある真夜中の帰り道で体験した、少しビックリ奇妙で、不思議で、今でも忘れられない出来事の話をしたいと思います。

 その日は、仕事が夜勤で家に着くころには日付が変わった真夜中でした。

車で帰る道は、いつも通っている、家のすぐ近くの道です。

住宅街の一部に野原があるところで灯は少なくて、夜になると、そこだけぽっかりと切り離されたみたいな、静かな道になります。

早く帰って布団に潜り込みたい。

そんなことを考えながら、ハンドルを握っていました。

 

車の中では、小さめの音でハンドフルートの音楽をかけていました。

優しく癒される曲で、静かな夜とよく合っていました。 

好きな曲なので眠いほどではないけれど、疲れから体は少しだけ重くて、“今日も一日終わったなあ”と、なんとなくぼんやりしていました。

頭の中では、明日の予定のことを考えたり、「あ、あのLINEを返してなかったな」なんて、細かいことを思い出したり。

どこにでもあるような、普通の帰り道でした。

(写真はイメージです)

家のすぐ近くに、少し急なカーブがあります。

見通しがあまりよくないので、いつもそこで少しスピードを落とすのが普通になっていました。

その日も、いつも通りにハンドルを切って、カーブに入っていきました。

ヘッドライトの灯りが、ゆっくりとカーブの先を照らした、そのときです。

突然、目の前に“何か”が現れました。

最初は、ただの黒い影の塊に見えました。

慌ててブレーキを踏みかけた瞬間、それが三頭の鹿だと分かりました。

あちらもビックリしたのか、道路を塞ぐように、こちらを向いて立っていたんです。

心臓が、ドクンと大きく鳴りました。

 

ヘッドライトに照らされた鹿たちは、こちらを見て固まっていました。

私も、固まりました。

真夜中の暗い道路の真ん中で、人間一人と鹿3頭が、ただじっと見つめ合っている。そんな、現実とは思えないような時間が流れました。 

鹿の目って、どこか人間とは違うのに、でも、じっと見つめられると、何かを問いかけられているような、不思議な感覚になるんです。

ここは、もともと僕たちの場所なんだよ」と、静かに言われているような。

それが数秒だったのか、一瞬だったのか、正確な時間は分かりません。

でも、その短いあいだに、頭の中はいろいろなことでいっぱいになりました。

次の瞬間、鹿たちは一斉に体を揺らして、道路脇の柵を軽々と飛び越え、暗い野原の奥へ駆けていきました。

私も急いで鹿が去った方へ車のヘッドライトを向けて鹿の逃げる後ろ姿を照らしました。

真っ暗の中で3つの白いお尻がピョンピョンと弾んでいて、何とも不思議な可愛さに心がほのぼのとなりました。

頼む!もっとゆっくり、ゆっくり、と心の中で叫んでいました。

残されたのは、エンジン音と、自分の鼓動の音だけでした。 

 

しばらくのあいだ、ハンドルを握ったまま、その場から動けませんでした。 

さっきまで、明日のことや、やり残した仕事のことばかり考えていたのが、一気に遠くへ追いやられていったような感覚でした。

もし、あのとき、もう少しスピードを出していたら。

もし、あの鹿たちが、ほんの数秒違うタイミングで道路に出てきていたら。

そう考えると、あの“目が合った一瞬”は、ただの偶然の出来事ではなくて、『ちょっと立ち止まってみなさい』と言われたような気もするんです。

それから、同じ道を通るたびに、あの光景を思い出し自然とスピードが落ちるようになりました。

鹿がまた出てくるかもしれないから、というより、この道は、僕だけの道ではないのだと、体で覚えたからかもしれません。

森の中の生き物たちも、遅くまで働いて帰る人たちも、眠れなくて散歩している人も、それぞれの事情を抱えながら、同じ夜の時間を生きている。

あの夜、鹿と目が合った瞬間に、そんな当たり前のことを、もう一度静かに思い出させてもらったような気がします。

みなさんにも、何かに『ちょっと立ち止まってみる?』と声をかけられたように感じた瞬間が、もしかしたらあるかもしれません。

もしよかったら、今日の帰り道、いつもより少しだけ周りの景色を見ながら歩いてみてください。もしかしたら、あなたに何かを伝えようとしている存在が、どこかで静かにこちらを見ているかもしれません。

どの世代にも共通の変わらぬ大切な学びがある。それを伝えたい。愛する人々に。。。